ブログ|長崎浜町アーケード・中央橋近くの築町にある内科・呼吸器内科-築町クリニック

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新型コロナウイルス感染症について今お伝えしたいこと

長崎市の新型コロナウイルス陽性者の傾向

みなさんこんにちは。久々にブログを更新します。

 先週から長崎市内における新型コロナウイルスPCR検査(LAMP法検査)陽性者数が減少に転じてきました。2月1日の陽性者は「0」でした。長崎市ホームページで報告されている1月25日から2月1日までの検査数と新規陽性者数は以下の通りです。

 検査数陽性者陽性率
1月25日370102.7
1月26日30541.3
1月27日30051.6
1月28日29351.6
1月29日21131.4
1月30日13510.7
1月31日1815.6
2月1日19900

参考)長崎市の最多陽性者数の日であった1月6日が検査数:530件 陽性者:31人(5.8%)でした。

 陽性者のみならず検査数も減少していますので検査対象になる新型コロナウイルス感染が疑われる人も減っていると思われます。

 長崎市の検査のキャパシティは十分にありますので検査対象者を抑制していることは無いと思われます。検査数は長崎の実情を反映していると考えてよいでしょう。

 当院でも先々週までは発熱やかぜ症状での相談・受診があって検査対象者は平均して1日1件程度ありましたが先週はゼロでした。

 ちなみに当院は発熱外来としてかかりつけ患者さんや電話相談のあった方への対応を行っております。検査に関してはドライブスルー検査センターへの紹介や当院で唾液を採取して検査会社委託でのPCR検査を行っています。なお保険適応のない自費検査は受付けておりません。

 この間の経過をみて新型コロナウイルス感染症は人との接触で感染が広がるものだということを実感しています。感染リスクが高くなる行動様式はわかってきていますので個々人が感染対策に気をつけながら日々過ごしていくことが求められると思います。

新型コロナワクチンについての情報

この数日「新型コロナウイルスワクチン」の報道をよく目にするようになってきました。

当院に通院中の患者さんから「ここ(築町クリニック)でワクチンは打ってもらえますか?」と尋ねられることがあります。現時点(2月2日)で長崎市におけるワクチン接種に関しての連絡は何も来ていません。後に記載しているワクチンの副反応への対応を考えるとかかりつけ医で接種できるようにするのが一番スムーズだと考えますが一般の医療機関での接種はワクチン保存や運搬の問題をクリアできるかどうかが問題になりそうです。

 検疫所で勤務される守屋章成医師が管理者を務めるサイト「新型コロナワクチンまとめ(医療従事者向け)」によくまとめられていましたのでこのサイトから抜粋して皆様に情報をお届けします。

●ワクチンの効果について

・Pfizer と Moderna のワクチンは発症予防効果が約95%ある

・AstraZeneca のワクチンは発症予防効果が約60-90%ある 

との治験結果が得られています。

この「ワクチンの発症予防効果○○%」の意味についてご説明します。

【発症予防効果95%の意味】

・ワクチン接種した10000人のうち発症した方が5人であった場合の発症率:5/10000×100=0.05%

・ワクチン接種していない10000人のうち発症した方が100人であった場合の発症率:100/10000×100=1% 

ワクチン接種した群の感染率0.05% は接種していない群の感染率1.00% に比べて95%減少したことになります。この95%が効果95%という意味です。

(注意:実際の治験の人数は10000人ではありません)

※参考までにインフルエンザワクチンの発病予防効果

・6歳未満の小児を対象とした2015/16シーズンの研究では、発病防止に対するインフルエンザワクチンの有効率は60%と報告されています

・平成11年の報告で65歳以上の高齢者福祉施設に入所している高齢者について34~55%の発病を阻止し、82%の死亡を阻止する効果があったとされています。

副反応について

 皆さんが一番気になる副反応はアナフィラキシー反応だと思います。

アナフィラキシー反応とは重篤はアレルギー症状のことです。

・Pfizerワクチンは180万件接種された時点で,100万接種当たり11.1件のアナフィラキシー反応が生じた

・Modernaワクチンは400万件接種された時点で,100万接種当たり2.5件のアナフィラキシー反応が生じた

との報告があります。

インフルエンザワクチンによるアナフィラキシー反応は100万件に1人と言われています。

抗生物質によるアナフィラキシー反応が100万人あたり300~4000、鎮痛薬によるアナフィラキシー反応が100万人あたり1000と言われます。

アナフィラキシー反応は注意すべき副反応ですが過度に恐れる必要はないと思います。

新型コロナウイルスワクチンの成分に対するアレルギーが明らかにある方や、1回目の接種で何らかのアレルギー反応が出た方の2回目の接種時には注意が必要です。

その他の副反応は接種部位の疼痛・腫脹・発赤、発熱、頭痛、全身関節痛・筋肉痛、倦怠感などが報告されています。

接種当日に発熱している場合や体調がすぐれない場合は接種中止がよいと思います。

●新型コロナウイルスワクチンの現時点でまだわかっていないこと

・2回目接種から長期間経過後(例えば半年後,1年後,5年後など)でも予防効果が続くのかどうかまだわからない

・接種を受けた本人のメリットは明らかであるが,他者への感染性を予防するかは未だ不明

・無症状の新型コロナウイルス感染が予防できるのか不明

・これまで報告のない稀な重篤有害事象の有無が不明

このサイトの守屋医師は

『ワクチンの効果は決して100%ではないので,接種したとしても従来どおりの感染予防策は変わらず続けるべきです.また他者への感染性を下げるかどうかは全く分かっていないので,「接種済みの人に感染はしたが本人は発症せず,周囲の人には大量に感染させてクラスターを作った」ということも起こりえます』と述べています。

「ワクチン接種と日頃の感染予防」が予防の両輪ということです。

●接種すべきかどうか

 接種を大いにためらうような重篤な有害事象は今のところ明らかではなくワクチン接種のメリットは明らかのようなので接種することをお勧めします。

 接種すべきかどうか悩む方はかかりつけ医と十分に相談の上決めていただくとよいと思います。

 ●最後に

 抗インフルエンザウイルス薬のように抗新型コロナウイルス薬が開発されるまでは「ワクチン」と「個々の感染予防」で対応していくしか方法はないと思います。ただしこの感染症との向き合い方は新たな知見が集積されています。正しい向き合い方で日々の生活を送っていきましょう。このブログでも必要な情報を提供していきたいと思います。